【最新版】使いにくいe-TaxとJPKIの初期設定【個人向け】

確定申告の季節がやってまいりましたね。
国税庁が推している"e-Tax"、本当に初見殺しでした。
「FF7」の「古代種の神殿」並みに訳が分からなかったです。
当然マニュアルがあるのですが、400ページ近くもあるとのこと。(これは何かの拷問か?)
それくらいe-Taxは使いにくいのです。有料サービスではないので、仕方がないのかもしれませんが…
そこで、少しでも皆さまが、早く確定申告を終わらせられるようにに初期設定を解説していきたいと思います。
- e-Taxの初期設定が全く分からない
- 電子証明書ってどうやって登録するの?
- 国税庁のマニュアルなんて読んでる時間ないし、読む気もない!
※本記事では個人の方、WindowsPC、Chromeでの手順となりますが、流れは基本一緒です。
※2021年2月22日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して2021年7月27日に再度公開しました。
事前にご用意頂くもの
個人用のPC端末
必ず個人用のPCをご用意ください。会社支給のPCなどは絶対に避けた方が良いです。
<PC端末の推奨スペック>
CPU | 1.6GHz以上 |
メモリ | 512MB以上 |
HD | 2GB |
画面解像度 | 1024×768 |
備考 | インターネット利用環境必須 |
そこまでハイスペックなPCは求められていません。
ICチップ付きマイナンバーカード
最寄りの市役所で作成します。1月~3月は殺到するみたいなので、持っていない方は今すぐ申請しましょう。
電子証明書用暗証番号
マイナンバーカードを市役所に取りに行く際に各種暗証番号を設定します。
設定する暗証番号は下記の4点です。
署名用電子証明書用 | e-Tax等で使用 |
利用者証明書用電子証明書用 | コンビニ交付などで使用 |
住民基本台帳用 | カードを使用する転入の際に使用 |
券面事項入力補助用 | ICチップをから情報を読む際に使用 |
e-Taxに限らず、使う場面がそれぞれ異なりますので、必ずすべて控えておきましょう。
ICカードリーダライタ

写真のような、よく会社で交通費精算をする時に使うものです。
Amazonで売っているので、これも購入しておきましょう。(2,000-3,000円くらいです。)
OS、ブラウザ、PDF環境
e-Tax推奨環境によると以下とのこと。
※Windowsの場合
OS | Microsoft Windows 8.1 Microsoft Windows 10 |
ブラウザ | Microsoft Internet Explorer 11 Microsoft Edge Google Chrome |
PDF環境 | Adobe Acrobat Reader DC |
※Macの場合
OS | Mac OS 10.11以上 |
ブラウザ | Safari 11.1 Safari 12.0(Mac OS 10.12以上から) |
PDF環境 | Adobe Acrobat Reader DC ※e-Taxソフト(WEB版)のみ使用 |
firefoxだけ使えないので、そこだけ注意が必要ですね!
利用するシステム
どちらが欠けても、電子申告はできないので、まずこの2つのシステムが必要であると覚えておきましょう。
ちなみにどちらから設定しても、手順に大差はありませんが、
e-Taxが複雑なので、先に簡単なJPKIから初期設定されることをおススメします。
JPKI利用者ソフト(JPKI)
簡単に言えば、PCにマイナンバーカードの電子証明書を作るシステムです。
e-Taxだけ入れてもできないので、インストールし忘れには注意が必要です。
e-Tax
電子申告をするツールです。
実はe-Taxを使わなくても、他の民間会計ソフトで確定申告ができる場合があるのですが、e-Taxにマイナンバーカードの電子証明書を登録していないと、確定申告できない可能性があります。
少なくともマイナンバーカードの紐づけは絶対にやっておきましょう。
デスクトップ版とWeb版があるのですが、個人的にはWeb版の方をおススメします。
JPKIの初期設定手順
設定中に再起動が必要です。忘れずにやりましょう。
JPKIのインストール(再起動前)
1.ダウンロードページにアクセス
2.ご利用のOSに合わせて、ダウンロードボタンを選択(今回はWindowsを選択します。)

3.「利用者クライアントソフト」をクリック

4.ダウンロードされたファイルをクリック

5.以下のポップアップが出てきたら「はい」をクリック

6.以下のポップアップが出てきたら「はい」をクリック

7.「JPKIへようこそ」と出てきたら「次へ」をクリック

8.「インストール先」のフォルダ選択を変更したい場合は「参照」、選択完了したら「次へ」をクリック(インストール先はデフォルトのままで特に問題ないです。)

9.「プログラムフォルダ」は「公的個人認証サービス」のまま「次へ」をクリック

10.「次へ」をクリック

11.インストールされるので、待機(少々お時間がかかります。)

12.「更新通知設定」は「はい」をクリック

13.「OK」をクリック

14.「完了」をクリック

15.ここで再起動(忘れがちです!)
16.ICカードリーダライタにマイナンバーカードを接続(これも忘れがちです!)
電子証明書の有効化(再起動後)
1.[スタート] → [アプリ] → [公的個人認証サービス]から[IC カードリーダライタ設定]
2.「IC/SC対応(P)」にチェック。ご利用のICカードリーダライタ種類を選択し、「設定」をクリック

3.[スタート] → [アプリ] → [公的個人認証サービス]から[JPKI 利用者ソフト]
4.「自分の証明書」をクリック

5.「署名用電子証明書」にチェックし、「OK」をクリック

6.「署名用電子証明書用」のパスワードを入力(他3点のパスワード間違いにご注意を!)

7.表示内容に問題ないかを確認し、有効なのかを確認したければ「有効性確認」をクリック

8.JPKIを閉じる
e-Taxの初期設定手順
基本操作画面の説明通りにやっていくのですが、ミスをしやすい場面が多数あります。
公的なマニュアルにもなかったエラーも発見しましたので、併せて解説していきます。
※本記事では、Web版で解説していきたいと思います。
利用者識別番号の取得
※e-Taxにログインする際に必要です!最初に必ず取得しておきましょう。
1.こちらにアクセス
2.「開始届出書」を選択(今回は「個人」を選択します。)

3.必須項目の「氏名(フリガナ)」「氏名」「成年月日」「職業(事業内容)」を入力(他は任意です。)し、「次へ」をクリック

4.納税する税務署の住所を入力(ご自宅の住所ではありません。)。事業所を税務署に届け出している場合はチェックを外し、入力

5.提出先税務署を選択し、「次へ」をクリック

6.「暗証番号」と「秘密の番号」を設定(設定後は必ずメモに控えましょう!)

7.「納税用確認番号」と「納税用カナ・氏名」を設定(カナはデフォルトで設定されています。この設定も必ずメモしましょう!)

8.メールアドレスの設定

9.宛名を設定

10.「確認」をクリック

11.「送信」をクリック

12.「利用者識別番号」と「暗証番号」が表示されるので、印刷するか、メモを取る。(確定申告で使うので、絶対に忘れずに!)

事前準備セットアップ
※JPKIとe-Taxを紐づけするためのインストールと考えてください。忘れるとe-Taxが上手く動作しません。
1.ログイン画面にアクセス
2.下記の警告が出てくるので、「事前準備へ」をクリック(出てこなかったらログイン画面の「環境チェック」をクリックしてください。)

3.「(4)事前準備セットアップ」までスクロールし、OSに合わせて選択(本記事ではWindowsを選択します。)

4.「事前準備セットアップ用」をクリック

5.すべての開いているブラウザを閉じる
6.事前準備セットアップ用のexeファイルをクリック
7.ブラウザが閉じているか再確認し、「実施済み(次へ)」をクリック

8.「インストール」をクリック

9.ブラウザを選択(本記事ではChromeを選択します。)

10.(Chromeの場合のみ)拡張機能に追加しておき、終わり次第「次へ」をクリック

11.JPKIをインストールするか確認が来るが、先にインストールしているので、ここでは「いいえ、インストールしません。」を選択し、「次へ」をクリック(まだの場合は「はい」を選択し、インストールしてください。)

12.(Chromeの場合のみ)「はい」を選択し、「次へ」をクリック

マイナンバーカードの新規登録
※e-Taxにマイナンバーを登録する設定です。
1.こちらにアクセス
2.「ログイン」をクリック

3.「マイナンバーカードの読み取りへ」をクリック

4.ICカードリーダライタにマイナンバーカードを接続
5.「マイナンバーカードの読み取り」をクリック

6.「利用者証明書用電子証明書用」のパスワードを入力(署名用ではないのでご注意を!)

7.「利用者識別番号」「暗証番号」を入力し、「マイナンバーカード情報の確認へ」をクリック

8.「マイナンバーカードから読み取る」を選択し、「マイナンバーカードの読み取り」を選択

9.「券面事項入力補助用」のパスワードを入力(署名用や利用者証明ではないのでご注意を!)

10.情報に間違いがなければ、「次へ」をクリック

11.「利用者情報の登録・変更・確認」をクリック

12.「操作に進む」をクリック

13.「マイナンバーカードの読み取り」をクリック

14.「券面事項入力補助用」を入力(署名用や利用者証明ではないのでご注意を!)

15.「氏名」「税理士等」を入力し、「次へ」(他は任意です)

16.「住所」「所轄税務署」を入力し、「次へ」をクリック

17.「登録」をクリック

18.ここで「ログアウト」をクリック

19.「メインメニュー」をクリック

電子証明書をe-Taxに登録
※忘れがちですが、最も大事な設定です。
1.「ログイン」をクリック

2.「利用者識別番号」「暗証番号」を入力し、「ログイン」をクリック(マイナンバーカード読み取りではありません!詳しくは後述)

3.「利用者情報の登録・変更・確認」をクリック

4.「操作に進む」をクリック

5.「電子証明書」欄までスクロールし、「登録・更新」をクリック

6.「カードタイプ」を選択し、「次へ」をクリック

7.ICカードリーダライタにマイナンバーカードを接続(接続していなかった場合)
8.「公的認証サービス(マイナンバーカード)を選択し、「次へ」をクリック

9.「署名用電子証明書用」パスワードを入力(利用者証明や券面ではないのでご注意を!)

10.内容に問題なければ、「登録・更新」

11.送信完了を確認し、「次へ」をクリック

12.「閉じる」をクリック

以上ですべての設定完了です。問題なく、設定できた方おめでとうございます。お疲れ様でした。
「電子証明書」欄がグレーアウトになって、更新できない

上記のように「電子証明書」欄がグレーアウトになってしまい、更新できない場合の原因は、
マイナンバーカード読み取りでログインをしているためです。
こちらサポートにお問い合わせしたところ、一部の項目が変更できなくなるとのこと。(なんでやw)
ですので、「利用者識別番号」「暗証番号」のログインすると変更できるようになります。
より設定に失敗しない方法
暗証番号は印刷し、手元に置いておく
手元に置いておき、いつでも見れるようにしておいてください。
特に暗証番号は3回や5回と間違えるとロックされてしまいます。
自治体によると思うのですが、恐らく設定時に紙が貰えると思います。
チェックリストを作る
以下のように簡単でも良いので、チェックリストを作っておくのも手です。
- ICカードリーダをPC端末に繋げているか
- 利用環境に問題はないか
- JPKIソフトをインストールしたか
- JPKIの電子証明書は有効にしたか
- e-Taxの利用者受付番号の取得はしているか
- e-Taxの事前準備セットアップはインストールしたか
- e-Taxにマイナンバーカードを登録したか
- e-Taxに電子証明書は登録しているか
必須ではありませんが、どれかをやり忘れると最後までできないので、忘れっぽい方は作っておくと良いですね。
うまくいかない時の窓口
本記事通りにやってもエラーが出てしまう、調べても解決方法が出てこない場合ももちろんあると思います。
そこで、JPKI、e-Taxのサポート窓口もまとめさせていただきました。
JPKIのサポート窓口
土日祝もお電話つながるみたいなので、ありがたいですね!
e-Taxのサポート窓口
こちらは土日祝はやっていないみたいです。
平日の18:00~20:00だったら繋がりやすいみたいですね。
メールお問い合わせよりも、お電話の方をおススメします。
電子申告は会計アプリを使おう!
JPKIとe-Taxの初期設定を終わらせて、他の会計アプリと連携さえしてしまえば、確定申告がスムーズになります。
普段使い慣れないシステムを使うことになりますが、手順通りやれば終わりますし、もしもの時のサポート窓口もありますので、気落ちせずに、確定申告を進めてください。
最後に、おすすめの会計アプリをご紹介します。

確定申告がこのアプリ1つで完結してしまう優れものです。
・開業届
・銀行口座連携
・ボタン入力だけの帳簿付け
など確定申告以外でも利点がたくさんあります。
有料となりますが、家計簿を付け続けるより、時間が削減できるのです。
特に電子申告は控除額が大きいので、紙で税務署に出しにいくより、断然節税できます!
よろしければ、お試しくださいませ。
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